大阪eスポーツラウンドテーブルについて

  • eスポーツについてお伺いします。大阪府では昨年11月、府内企業や団体と連携する官民プラットフォームとして「大阪eスポーツラウンドテーブル」(通称OeGG)を立ち上げられました。
    eスポーツは若者を中心に人気を集め、市場規模が拡大するなど、急速に成長しており、私は、大阪がこの分野で全国をリードするためには、OeGGの取組が大きな鍵になると考えています。
    そこで、まず、OeGGを立ち上げた背景や目的、さらに、OeGGに参画する企業や団体にとってのメリットについて、成長戦略推進監にお伺いします。
  • (成長戦略推進監)
    〇 大阪府では、eスポーツが若者に強い訴求力を持ち市場が急速に拡大していること、また、集客によるにぎわい創出や世代間交流の活性化といった多面的な効果があることを踏まえ、eスポーツを活用した取組みを積極的に展開することで、大阪の成長に寄与することを目指している。

    〇 こうした取組を効果的に推進するため、eスポーツに積極的に取り組む企業や団体、大学、自治体が相互に情報共有や意見交換を行い、新たな連携を生み出し、その活動に面的な広がりを促進させていく場として、「大阪eスポーツラウンドテーブル」OeGGを設立したところであり、現在29団体に参画いただいている。

    〇 また、参画企業や団体においては、メンバー間の連携を通じた新たなプロジェクトの立ち上げやリソース・ノウハウの共有、また、自治体とともにeスポーツ活動を活性化させることで地域社会へ貢献し、イベントなどを通じて地域での認知度や企業のブランド価値を向上させることができるものと考えている

大阪eスポーツラウンドテーブルの拡大について

  • ご答弁にもありましたOeGGの目的やメリットについては、大阪におけるeスポーツ分野の成長にとって、魅力的なものであり、大きな可能性を感じます。
    しかし今後、大阪でのeスポーツ分野の成長をさらに加速させるためには、より多くの企業や団体にOeGGに参加していただくべきであり、大阪の経済規模や市場のポテンシャルを考えれば、十分にその余地はあると考えます。
    今後、OeGGの参加メンバーをさらに増やし、その取組を一層充実させていくために、どのような方策を考えているのか、成長戦略推進監にお伺いします。
  • (成長戦略推進監)
    〇 OeGGは設立から約1年が経過し、参画メンバーは着実に増えているものの、今後、大阪でのeスポーツ分野の成長を加速させるためには、大阪でしっかりと活動を展開していただける企業や団体に、より多く参画いただくことが重要と考えている。

    〇 今年度は、万博会場でのeスポーツイベントや東京ゲームショウなど、多くのeスポーツ関係者が集まる機会を活用し、企業や団体にOeGGの取組を直接説明するなど、OeGG参画への働きかけを続けているところ。

    〇 また、来年1月末に予定している府主催のeスポーツイベントの成果や、OeGG参画メンバーの活動や連携事例など様々な取組について、OeGGのホームページ・SNSなどを通じて、積極的に情報発信してまいる。

    〇 さらに、今後は、eスポーツに関心を持つ企業だけでなく、より広い分野の企業・団体にもOeGGへの参画を呼び掛け、eスポーツとの連携による新たなビジネス展開を促進させることで、大阪のeスポーツ分野の裾野をさらに広げてまいりたい。
  • eスポーツは、単発のイベントで終わる「催し物」ではなく、産業・教育・福祉・健康・観光等様々な分野を横串に、“地域・社会活性化のエンジン”に繋がっていく仕組みに育成していける分野です。大阪が全国を牽引するため、OeGGを核に以下、数点を求めます。
    まず、中期の工程表作成と目標の設定です。3年程度の工程表を作成し、参画団体の拡大、教育・福祉・観光での実装件数、来訪・回遊の誘発効果、人材育成など、数値で追える指標を設定いただきたいです。
    第2に、横断実装の加速です。例えば、教育分野でのモデル授業の単位化・資格化や産業側との接続した取り組みであったり、福祉・健康分野で高齢者・障がいのある方も参加できる取り組み、介護・医療機関との共同実証。観光では、魅力ある施設での大会や回遊コンテンツ設計など、他の分野での横断的な実行加速を求めます。
    第3に、eスポーツ推進の基盤整備です。大会運営・配信・ネットワーク・セキュリティ人材などをリスト化し、また機材・回線の共同利用スキームをOeGG内に創るなどして、自治体・学校が低コストで実施できる“出前キット”を整備していただきたいです。
    第4に、地域展開の強化です。都市部偏重にならぬよう、広域の自治体参加と学校・商店街・公共施設を巻き込んだモデルを増やし、成果に応じた小規模・機動的な支援制度で背中を押していただきたいと思います。
    そして、eスポーツは年齢や性別、障がいの有無を超えて人をつなぐものであり、例えば「サンリオ時間」のような概念、競うだけでなく、誰もが笑顔で関われる“やさしい産業”として育っていくことを願い、府の積極的な推進を求めておきます。