職員の採用、評価について

令和元年12月定例月議会 開催日:2019.12.16

  • 職員の採用、評価についてお伺いします。
    官民を問わず、組織の発展には優秀な人材の確保が不可欠ですが、まずは採用の大前提として、枚方市においてどのような人材を確保したいと考えられているのかお伺いします。
    また近年は売り手市場となり、優秀な人材確保が今後さらに難しくなると感じますが、枚方市では、職員採用試験を毎年秋の大阪府内統一の日程にあわせて実施しており、その時期には民間企業などでは内定が既に出ており、秋に採用試験を受験しようと思う学生は少なくなっていると思います。
    そこで、過去3年間の枚方市職員採用試験の採用予定人数に対する応募者数の状況をお伺いします。
    また、昨今は転職することへの抵抗感が少なくなっており、せっかく優秀な人材が入職しても、頑張ったことが適切に評価されなければモチベーション低下に繋がり、ひいては退職・人材の流出になりかねません。
    枚方市における人事評価制度については昨年、人事行政制度調査審議会からの意見もあり、改善に取り組んでいるとお聞きしますが、まだまだ課題があると思います。
    適正な人事評価に向けては、標準よりも下位の評価も厳格にしなければならないと考えます。
    そこでまず、現状で下位評価となっている非管理職員の割合がどの程度かについてお伺いします。
  • 次に5.職員の採用、評価についてお答えします。
    まず、本市が求める人材につきましては、何事にもチャレンジする積極的な職員、また、ポジティブ思考で仕事に取り組む職員こそが、今後の枚方市を発展させていく原動力になるものと考えております。
    次に、過去3年間の採用試験の状況でございますが、平成29年度は49人程度の募集に対しまして応募者数は502人、平成30年度は79人程度に対しまして523人、令和元年度は68人程度に対しまして537人といった状況でございます。
    次に、人事評価につきまして、下位評価となっている職員の割合についてですが、非管理職員における過去3年間の平均は約2%といった状況でございます。
  • 枚方市が求める人材像についてお聞きしましたが、採用試験の実施状況については、過去3年では、応募者数自体は横ばいということでありますが、平均倍率では平成29年度が10倍を超えていたのに対し、平成30年度は6.9倍、今年度は7.9倍と少し下がっている状況です。
    他市では様々な工夫を凝らして受験生が増加した事例もあり、このまま何もせずにいれば、枚方市への応募者を増やすどころか減少させてしまうと思います。
    市が求める優秀な人材確保の手段として、採用試験の前倒しや、さらなる民間経験者の採用が必要と感じますし、どういった職員を求めているのかを受験者側に対して積極的に発信していく必要があると思いますが見解を伺います。
    また、評価について答弁いただいた下位評価の割合ですが、数字を聞くと非常に少なく、本当に適正に評価をされているのか疑問に感じます。
    適正な評価制度の推進に向け、例えば評価区分を見直すなど、根本的な制度改正が必要と思いますが、見解をお伺いします。
  • 採用試験の前倒しについては、人材確保に効果的であるとの認識から、本市におきましても平成24年・25年度に前期・後期に分け、事務、技術職を基本に前期を6月に実施した経過がございます。
    しかし、合格・内定を早めた半面、辞退する合格者が増加し、逆に、思うような人材確保に繋がらなかったことから現状の試験体制としたところですが、民間企業の内定時期等を勘案すると、改めて採用試験の時期を見直す必要性を認識しているところです。
    また、民間経験者の採用につきましては、これまでから資格経験枠を設けるなど積極的に取り組んでおり、さらに多様な人材の確保に努めてまいります。
    次に、求める職員像の発信につきましては、現在、市ホームページにおきまして市長メッセージの動画を発信しているところですが、今後はPR冊子への記載や、フェイスブックなどSNSによる発信にも取り組む考えでございます。
    次に、人事評価につきまして、本市では非管理職員については3段階評価としておりますが、この制度では、いわゆる中心化傾向にあるのではないかというご意見を人事行政制度調査審議会からいただいており、評価区分の細分化の導入に向けた検討を進めているところでございます。
  • 採用試験の実施時期やPR手法については、優秀な人材確保につながるよう、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
    評価制度については評価区分の細分化を検討されているとのことですが、人事評価は、評価をする側もされる側もお互いが納得し合うことが肝要です。
    例えば納得性などの向上の為に、部下が上司を評価する手法を取り入れている自治体もありますし、最近では大手自動車メーカーでも、いわゆる360度評価を導入という新聞記事も拝見しましたが、そういった取り組みへの枚方市の見解をお伺いします。
  • 現時点におきましては、いわゆる360度評価等の導入についての検討は行っていない状況ではございますが、人事評価制度そのものをより良いものへと再構築していくことは必要という認識のもと、他団体等における取り組み状況や導入効果を注視しながら、評価者、被評価者の納得性がさらに向上する制度となるよう検証を重ねてまいります。
  • 人材確保に向けた採用試験や採用後の人材育成など、人事諸制度については適宜検証を重ねて、より良いものにしていくことが必要です。
    その中でも特に、人事評価制度については公平性や納得性などのさらなる向上といった観点が重要です。
    私としても単純に360度評価を導入すれば良いと考えているわけではなく、例えば、その上司の下であれば自発的に提案ができたり、仕事にやりがいを感じるなどといった、職務に対する意欲が引き出されている職場環境になっているか否か、また、そのようなマネジメントを上司が実践できているかを確認することで、組織力の強化につながっていくと思います。
    近年、民間企業で社員エンゲージメントという概念が提唱されます。
    社員エンゲージメントとは「自分が所属する組織と、自分の仕事に熱意を持って、自発的に貢献しようとする社員の意欲」とされます。
    枚方市役所においてもエンゲージメントを高める経営が求められてくるところであり、こうした観点を踏まえつつ取り組みを推進いただきたいと思います。