道徳教育について

平成27年9月定例月議会(第10日) 開催日:2015.12.16

  • ことしは、日本人2人がノーベル賞を受賞するという大変うれしいニュースがございました。テレビや新聞等の報道から、お2人の受賞までの努力や経緯について聞く機会がありましたが、多くの人に夢と感動を与えてくれました。小学生や中学生にとっても、このような著名人の話を聞いたり、偉人の生き方などを伝記で読んだりすることで、憧れを持ち、将来の夢につながるなど、大変意義のあることだと考えています。

    このような、人物から学ぶ教育の重要性について、教育委員会の見解を伺います。

  • 小・中学校の学習指導要領、道徳におきましては、「先人の伝記、自然、伝統と文化、スポーツなどを題材とし」、児童、生徒が「感動を覚えるような魅力的な教材の開発や活用を通して」、児童、生徒の「発達の段階や特性等を考慮した創意工夫ある指導を行うこと」とございます。スポーツ選手や偉人の伝記からは、目標達成のために努力をすること、誠実に生きることや感謝の気持ちを持つことなどを学ぶことができると考えております。

    このように、先人から生き方について学ぶことは、これからの社会を担う枚方の子どもたちを育成する観点から大切であると認識してございます。
    若田 透教育委員会事務局学校教育部長

  • 人物に学ぶ教育の重要性について認識していただいていることがわかりました。

    それでは、学校において、偉人伝など、人物から学ぶ教育にどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

  • 各学校におきましては、道徳の時間に『私たちの道徳』等の副読本に掲載されております偉人や著名人の生き方に学ぶ学習を行っております。

    具体例といたしまして、小学校では、メジャーリーガーのイチロー選手から、希望や勇気、不撓不屈の精神について、また、中学校では、適塾を開いた緒方洪庵から、かけがえのない自他の生命を尊重することについて学ぶなど、人物の生き方を通して、生きることのすばらしさや意義について、子どもたちの考えを深める学習を行っております。
    若田 透教育委員会事務局学校教育部長

  • 人物から学ぶという観点からは、例えば、著名人を学校に招き、子どもたちが話を直接聞くことができる、こういった機会を設けたり、学校図書館に伝記をそろえたりなど、取り組みの充実をお願いしたいと思います。

    それでは、道徳教育について、もう1点お伺いします。

    全国的に少子・高齢化が急速に進み、枚方市も例外ではありません。転出者を減らし、定住人口を維持させるためにも、枚方を心のふるさとと思えるような、郷土愛を育む教育が大切であると考えますが、郷土愛を育むことの重要性について、教育委員会の見解を伺います。

  • 本市におきましては、学校教育部の基本目標の一つであります「笑顔あふれる学校園」として、「枚方が心のふるさとになり、枚方で育ったことに誇りがもてる子どもの育成」を掲げており、教育活動のさまざまな場面で、自分の住んでいるまちについて学ぶ機会を充実させていく必要があると考えてございます。
    若田 透教育委員会事務局学校教育部長
  • 先日、平成20年に教育委員会で作成された『発進!!タイムマシンひらかた号』を拝見しました。こういった冊子でございますが、(資料を示す)これを見ていますと、渚院物語とか、さだの地名の由来とか、淀川を整備したデ・レーケさんの話とか、いろいろイラストもありまして、郷土を学ぶという観点から興味を引く、おもしろい冊子であり、枚方の歴史の理解に役立つ教材であると感じています。

    この冊子を作成された経緯について、お伺いいたします。

  • 教育委員会が作成いたしました冊子『発進!!タイムマシンひらかた号』につきましては、子どもたちが自分の住んでいるまちに興味、関心を持ち、枚方のよいところを発見してほしいという狙いから、小学校の教員が中心となり、作成いたしました。七夕伝説や王仁博士を祭る丘など、枚方に古くから伝わる話を取り上げ、まとめたものでございます。道徳の時間や社会科、総合的な学習の時間等で活用できるよう、全小学校に配付いたしました。
    若田 透教育委員会事務局学校教育部長
  • このような冊子は、枚方を愛する子どもを育てるために大変有効なものであると考えています。この冊子をバージョンアップすることなどを検討されてはいかがでしょうか。見解をお伺いします。
  • 現在、歴史も含め、枚方を学ぶ教材として活用しております小学校3年生・4年生の社会科の副読本『わたしたちのまち枚方』とともに、枚方の子どもたちに郷土を愛する心を育むため、今後も教材について研究を重ねてまいります。
    若田 透教育委員会事務局学校教育部長
  • 最後に、教育長にお伺いします。

    道徳教育を充実させる観点から、人物から学ぶことや本市への郷土愛を育むことについて、どのようにお考えか、お尋ねします。

  • 人物から生き方を学ぶことや郷土愛を育むことは大切であり、今後も引き続いて、学校の教育活動全体を通じ、道徳教育の充実を図ってまいります。
    村橋 彰教育長
  • 人物に学ぶことの重要性は、これまでも一般質問などで取り上げてきましたが、ぜひ校務支援システム等を活用し、教材や事例を共有いただきたいと思います。

    また、郷土を学ぶことについては、市長の所信表明でもシビックプライド醸成の重要性が言われていましたし、若い世代から、当事者意識を伴う、まちに対する市民の誇りを持ってもらうことは非常に重要であるという答弁もありました。

    自分たちのまちについて知るということは、今は小学校3年生から4年生のときに社会科の課程で行われているようですが、全学年的に取り組んでいただきたいと思っていますし、そのためにも『発進!!タイムマシンひらかた号』などの資料を活用していくことが必要だと考えていますので、要望しておきます。