学校での部活動の充実について

  • 次に市立中学校での部活動の充実について、お聞きします。
    各中学校での部活動は、異年齢の生徒同士や教師と生徒の人間関係の構築を図ったり、生徒自身が部活動を通して自己肯定感を高めたりするなどの教育的意義があるものと認識しています。
    そこで、中学校における部活動はどのようにして設置しているのでしょうか。
    また、本市の中学校にはどれぐらいの部活動があるのかお伺いします。
  • 《学校教育部長》次に、3.学校での部活動の充実について、お答えします。
    中学校における部活動は、学校長が教職員の数、生徒の数等を総合的に判断して設置しています。
    令和4年度の市内19校の部活動数は、運動系で230、文化系で60あります。
    学校ごとに差異がありますが、1校あたりにしますと、運動系で約12、文化系約3となります。
  • 近年、各中学校における部活動の数が減少し、生徒が入りたい部活動に入ることができないという声をお聞きします。
    実際、部活動の数は減少してきているのでしょうか。
    減少しているのであれば、その理由をお伺いします。
    また、本市では教員の負担軽減や専門的な指導等を目的として部活動指導協力者を配置しておりますが、その現状についてお伺いします。
  • 《学校教育部長》部活動の数は令和元年度(平成31年度)と令和4年度と比較しますと、市全体で1つの部活動が新たに設置され、8つの部活動が廃部となっております。
    部活動数が減少している理由の一つとしましては、市全体の生徒数が減少したことと併せて、生徒のニーズの変化により在籍する生徒数が減少したものと考えています。
    部活動指導協力者については、各校の実情等に応じて派遣人数の差はありますが、令和3年度は2時間以上を1回として4,468回のご協力をいただきました。
    部活動指導協力者を活用することで部活動顧問が授業準備や教材研究などの業務に従事できたことから負担軽減につながっているものと捉えています。
  • ここまで学校での部活動における現状についてお聞きしましたが、そもそも中学校での部活動は、学校教育でどういった位置づけとなっているかお伺いします。
  • 《学校教育部長》「中学校学習指導要領」の総則において、生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、学校の教育活動の一環として教育課程との関連が図られるよう留意することと示されており、教育課程外の教育活動と位置づけられております。
    なお、令和4年6月6日発表のスポーツ庁「運動部活動の地域移行に関する検討会議」の提言では、「中学校学習指導要領」の総則において、「部活動の意義や留意事項については、例えば、削除することや、地域のスポーツ等の環境が整備されるまでの間、中学校等に設置・運営される部活動の規定であることを明確化し、そのような部活動に求められる留意事項を規定することなども考えられる。」とされています。
    これらのことを踏まえ、「学校部活動および新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン(案)」がスポーツ庁と文化庁から発表され、パブリックコメントが募集されています。
  • 市立中学校での部活動の現状、また学校教育での位置づけは一定理解しました。
    現状として、子どもの数が減少し、また教職員の数も減っている中で、かつてのような部活動の継続が難しいのも理解はできます。
    しかし子どもたちの学校における授業以外での活躍の場や活動の場を保障することは、自己肯定感や自己有用感を高める上でも非常に重要だと思っています。
    今回、質問にあたり全19中学校の部活動の状況を確認しましたが、学校ごとに運動系の部活動はそれなりに種類があるものの、文科系については殆どが美術系のみが多く、選択肢がない状況です。
    私が所属していた演劇に至っては、19校中1校ということで厳しい状況になっています。
    かねてより申し上げていますが、文化的な活動は人間の創造性をはぐくむことに大きな役割を果たすものと考えており、部活動もその要素になると考えています。
    合同活動等の取り組みを要望します。
    選択肢を増やす一つの手法として期待される「部活動の地域移行」は、現在、本市においても話し合いが進められていると聞いています。
    生徒が不利益をこうむることがないように、地域の様々な方の力を借りながら、活躍の場を提供できるような制度構築を要望しておきます。