新型コロナウイルス対策本部会議における判断基準と対応について

  • 大阪府は、新型コロナウイルス感染症の重症者が増加し、医療機関が逼迫する危機的状況を受け、12月3日に「医療非常事態宣言」を発し、大阪モデル警戒度を「レッドステージ」へ移行しました。
    枚方市でも同日、新型コロナウイルス対策本部会議を開催し、対策を検討されたと報告を受けましたがまず、枚方市としては、今回の感染拡大の要因をどう捉えているのか、お伺いします。
  • (危機管理監)緊急事態宣言が出た時と異なり、今回は通勤、通学やクラブ活動、観光、会食、会合などの社会的な交流が止まっていないため、それらの場面で子どもまたは親に感染が広がる家庭内感染が増えていること、また、職場や高齢者施設での集団感染が複数みられていることが感染者数の主な増加要因であると認識しています。
  • 市は、感染拡大の要因を「通勤やクラブ活動、会食、会合など社会的な交流が止まらない中で、職場や施設での集団感染や家庭内感染が増加していることが感染者の増加につながっている」と捉えているとのことでした。
    そうした中、市では対策として生涯学習支援センター等の施設の利用制限やイベントの中止をしており現在、図書館も含めて施設を休館としています。
    一方で、大阪府は施設の利用は、利用制限までは行っていません。
    施設の利用制限やイベントの中止は、枚方市オリジナルの施策でと思います。
    しかも全ての施設を一律に休館にするという、ある意味、社会経済活動との両立という視点を欠いた、いささか乱暴なやり方であったと感じます。
    また施設が利用中止になったことで、利用者である市民が利用中止となっていない他市の施設に流れているケースも複数あると聞いています。
    結果として、人の移動が増えることによる感染リスク上昇を招いている側面もあります。
    枚方市が、大阪府の対策を上回る、こうした対策をとることとなった経緯とその理由、そして他市の状況をお尋ねします。
  • (危機管理監)本市施設の利用中止やイベントの中止等を判断した経緯等につきましては、府内で新型コロナウイルスの感染者、特に重症患者が増加し、医療体制がひっ迫する中で、大阪府全域で「できる限り、不要不急の外出自粛」が要請されたことや、感染拡大の要因等を総合的に考慮したうえで、より積極的な対応が必要であると判断したものです。
    なお、府内の他市の状況としまして、イベントの中止または延期については、多くの市で行われています。
    また、施設の利用中止については、吹田市や高槻市などにおいて、一部の施設などで行われている状況です。
  • この10カ月ほどの間、新型コロナウイルスは接触感染、飛沫感染が原因であり、予防対策も概ねわかってきているところです。
    春の緊急事態宣言時と異なり、今回は、個人や団体がとるべき対策がある程度わかっており、国や大阪府も経済や人の流れをできるだけ止めることのないような対策をとっていました。
    感染防止対策を十分徹底する必要があるとは思いますし、施設の利用制限を行うことで、一定の感染拡大防止の効果があるのかも知れませんが、市民にとっては活動の場が失われ、外出の機会が減ることによる心身への影響などマイナスの影響が懸念されます。
    施設利用の制限が市民生活に与える影響について、どのように考えているのかお聞きします。
  • (危機管理監)施設の利用中止が市民生活に一定の影響を与えることは認識しておりますが、府内で感染者が増加し、重症患者が増加することで医療体制がひっ迫している現状や、市内でもクラスターが発生していることから、今回の措置は一定やむを得ないものと考えており、市民の皆様にもご理解いただけるよう努めてまいります。
  • 繰り返しになりますが施設を一律に利用中止にするという対応は影響が非常に大きいものであり、出来る限り避けるべきだと考えます。
    例えば、今後、感染状況が少し落ち着く状況になった際は、感染リスクの高い活動が行われる可能性のある施設や、重症化リスクが比較的高いとされる方々の利用が多い施設のみを休館とし、それ以外の施設については利用自粛の要請に留めるといった、施設の特性や利用者の属性などに応じた段階的な対応をとるべきだと考えますが、見解を伺います。
  • (危機管理監)施設再開の時期や手法等につきましては、府内や市内の感染状況等を踏まえ、改めて新型コロナウイルス対策本部で協議の上、適時適切に判断していまいりたいと考えております。
  • 今は感染者数増加が止まらない状況ではありますが、今後の判断にあたっては、しっかりとした説明ができるよう数値等での判断基準を共有いただきたいと思います。
    また、年明けには成人式という大きなイベントが控えています。
    中止や延期の決定が直前になれば、多くの方面に深刻な影響を及ぼすことになりますので、迅速かつ適切な判断と丁寧な周知を要望します。
    この間様々なコロナ対応に関し、最前線でご対応いただいている職員の皆様の姿を拝見してきました。
    心から敬意を表する次第です。
    一方、前例のない状況において、この判断・この施策がどういう影響を及ぼすのか、今後も想像力が求められてくる場面がでてきます。
    様々な角度から多面的に検討をいただくことを要望しまして、質問を終わらせていただきます。