府立高校の食堂について

  • 今年度の夏頃、府立高校の食堂について、業者の撤退が相次いでいるといったような報道がありました。
    生徒数の減少や昨今の物価の高騰など、さまざまな要因で学校の食堂営業の存続が難しくなってきているようです。
    府立高校における食堂は、食の重要性や喜び・楽しさを理解すること、また、食品の選択、食物の生産や調理にかかわる人々へ感謝する心を持つことなど、食育の面でも重要な施設であります。
    そのため、できる限り既存の食堂が撤退しないような工夫をしてもらいたいと思いますし、既存の食堂業者が継続して営業してくれることに越したことはないとも思っています。
    一方で、食の提供の手法は必ずしも「食堂」というカタチでなければならないわけではないと思っています。
    他にも食の提供の手法は以前に比べれば選択肢が増えてきていると思ってまして、例えば、デリバリー弁当方式やキッチンカーの導入など、「食堂」というカタチが難しいのであれば新しいカタチの食の提供方法の検討もよいと思います。
    もちろん、周辺に飲食店がないような学校など、デリバリー弁当等による対応が難しいところもあるでしょうから、全校一律で同じ手法というわけにはいかないと思いますが・・・生徒にとっては、持続可能な食の提供という観点が本来最も大切な部分だと考えている。
    ついては、そういったさまざまな手法による食の提供方法の検討の可否等について施設財務課長にお伺いします。
  • (施設財務課長)
    府立高校の食堂は、友人同士で語らいながら食事を摂ることができる場であるということに留まらず、様々な理由で家庭から弁当を持参できない場合などに、安価で温かい食事を摂ることができるといった役割があり、多くの生徒にとって必要な場所である。
    一方で、生徒数の減少や、生徒の食に対する意識、食事スタイルの変化など、府立高校の食堂事業者を取り巻く状況は厳しさを増しているということも認識している。
    新たな食堂の誘致が困難な場合については、フードデリバリーサービスの利用やコンビニエンスストアの誘致等の事例もあることから、今後、各校の状況に応じた食事の提供のあり方について学校とともに検討し、生徒が食事に困ることのないよう、継続的な食の提供の確保に努めてまいる。
  • ご答弁いただきました。
    今回、枚方市の状況を確認しましたところ、7校中5校がこの1年の間に撤退ないし業者の変更などがあり、事業者の個々の体力や経営努力とは言い切れない厳しい環境になっていると思われます。
    目的的に考えますと、この学校内での食堂というものは答弁にもありました、「食事に困ることのないよう、継続的な食の提供」、これが重要であると思います。
    そう考えますと他の事業と違って、『厳しいんで来月出ていきます』、『はいじゃあお疲れ様でした。』みたいな性質のものではないだろうと思います。
    とすると、いただく使用料高いに越したことはないが、行政財産使用料の多寡が業者選定にあたっての最重要項目なのか、いやそうじゃないんじゃないかと思います。
    もちろん、この辺りは使用料が安いから継続できる、高いから撤退のリスクが上がるとも言い切れない部分もあります、ぜひ様々な角度から改善を検討いただきたいと思います。
    今回、高校における食の提供について、食堂以外の手法の検討についても取り上げさせていただきましたが、より良いものを提供できるよう、大阪府教育庁として取り組んでいただけるよう、要望します。