教職員の多忙化の解消について

令和元年9月定例月議会 開催日:2019.10.07

  • 教職員の多忙化解消の取組として、平成29年度から文部科学省の「学校現場における業務改善加速事業」により、楠葉中学校区をモデル校区として実践研究を進めています。

    モデル校で実践された取組を市全体に発信することで教職員の働き方に対する意識改革に努めたり、労務管理の徹底に取組んでいることはわかります。

    しかし、これにより本当に教職員の多忙化は解消されているのでしょうか。教職員の多忙化の要因は何であると考えておられるか、教育長に伺います。

  • 教職員の多忙化の解消についてお答えします。

    教員が、本務である授業準備などの業務に勤務時間内で、十分に時間を費やすことができていない主な要因としては、文部科学省の調査結果から文書作成の事務作業や関係機関との連絡調整の対応など捉えています。

    また、中学校に関しては、本市が行った調査結果より、部活動の指導などにおいて75%の教員が負担に感じていることから部活動も要因であると認識しています。

  • 管理職や教職員の意識改革は、多忙化を解消する上でとても重要な要素ではあると思いますが、物理的に教員の業務量を減らす方策を考えなければ教職員の多忙感は変わらないのではないでしょうか。

    例えば、教育委員会が主体となって事業の見直しを図ることで学校業務の総量を減らすことや、モデル校区で実践中の業務アシスタント活用は事務作業を減らす方策として効果があるのではないでしょうか。

    また、学校事務の共同実施がより機能的に運営なされれば、学校の組織運営体制の見直しにつながるものと思います。

    さらには、教育委員会以外の各機関や団体が安易に学校へ依頼することのないように学校外部への理解を図っていくことも必要と思います。

    このように、物理的に、学校や教員の業務量を減らす手立てについて、どのようにお考えであるか教育長に伺います。

  • 次に、教職員の多忙化の解消について、お答えします。

    時代の変化により学校が担う機能が多岐にわたっている一方、それを解消すべく様々な人材を配置したことにより、現在、学校運営は複雑化しています。

    また、膨れ上がっている学校の業務を精選することや教員の業務量を削減することも必要であると考えます。

    そのためには、学校のマネージメント機能の強化を図ることが必要であり、管理職や教職員の働き方の意識改革とともに、今後は、学校園サポート事業等により学校の組織運営体制の在り方やICT環境などを整備し、教員が子どもと向き合うことにより専念できる環境づくりや教職員にとってより働きやすい職場づくりを推進していきます。

  • 多忙化解消に向けた取り組みは、生徒と向き合う時間の増加にもつながり、引いては枚方の教育の充実につながるものと思います。

    繰り返しになりますが、意識改革もさることながら、具体的な取り組みも重要ですので、市長部局側とも連携しつつ、スマート自治体や働き方改革への取り組みを共有しながら、多忙化の解消につなげていただくことを要望します。