枚方市の財政について

平成27年6月定例月議会(第4日) 開催日:2015.06.23

  • (1)今後の財政状況について、質問いたします。

    昨日、岡沢議員からは、これまでの財政の健全性に関する質問がありましたが、私からは、今後の財政状況を質問させていただきます。

    これまでのところ、普通会計では、毎年、実質収支について黒字を計上できている状況です。しかしながら、将来に目を向けますと、急速な少子・高齢化の進展や公共施設の維持補修費の増加、総合文化施設の建設など、今後の財政運営に与えるさまざまな影響が懸念され、決して楽観できるものではありません。こうした中で、今後の財政の見通しについて、お尋ねします。

  • 本年2月に策定いたしました長期財政の見通しでは、総合文化施設の整備費用や、市有建築物保全計画に基づく改修費用など、現時点で想定できる本市財政への影響を踏まえた上で、収支見通しの算定を行っております。その算定期間である平成26年度から平成35年度の10年間の収支は、単年度収支が赤字になる年度もございますが、実質収支については、期間を通じて10億円以上の黒字を維持できる見通しでございます。
    北村昌彦財務部長
  • 御答弁から、平成26年度から平成35年度の実質収支について、期間を通じ10億円以上の黒字を維持できる見通しとのことですが、黒字といっても臨時財政対策債を含むものであり、楽観視できるものではありません。今後は長期財政の見通しを踏まえ、財政運営を進めていくことになろうかと思いますが、財政の健全性を維持する上での留意点について、お聞かせください。
  • 長期財政の見通しにつきましては、現行の地方財政制度や社会保障制度が今後も継続するものとして作成しておりますので、今後の税や社会保障制度など、国における制度改革の動向には、十分注視していく必要があると考えております。

    また、今後、経済情勢が急激に悪化することも考えられますが、そうした情勢変化に対しましては、一時的に基金の活用を図るなど、柔軟に対応していくことにより財政の健全性を維持していく必要があると考えております。
    北村昌彦財務部長

  • 今後の情勢変化に対しては、柔軟な対応が求められます。今後、人口減少や少子・高齢化の進展により市税収入は減少し、扶助費は増大していくのではないでしょうか。人口推計調査報告書によれば、平成25年と平成55年を比較すると、15歳から64歳の人口が約8万人減少し、65歳以上の方が2万5,000人増加するということでございます。数字のぶれはあれど、15歳から64歳の方の人口が減る、そして御高齢の方が増えていく、この大きな流れは変わらないと思われます。

    また、本年2月作成の長期財政の見通しには、現在検討されている新たなごみ処理施設や新庁舎に係る整備費用などが反映されていません。これらは恐らく多額の費用がかかります。これら以外にも予期せぬ税収の落ち込み、新たな財政負担を強いられるものなど、さまざまな予想外の事態に対応していかねばなりません。やはり、柔軟に対応できるだけの財政力が必要になります。そのためにも、なくても困らない事業の削減など、さらなる行政改革を断行し、財政をさらに改善させていく取り組みが必要です。これは意見として述べておきます。