総合文化施設の整備と周辺施設について

平成27年9月定例月議会(第10日) 開催日:2015.12.16

  • 総合文化施設の整備費の高騰について、なぜ今この時期になって説明をされるのか、甚だ疑問でございます。もっと早い時期にわかっていたのではないかと思いますので、整備費の高騰の説明がこの時期に至ってしまった経緯について、まずお伺いいたします。
  • 整備費高騰の御説明に至るまでの経緯でございますが、基本設計着手後、諸施設の設計条件の整理を行っていた6月に、設計者から工事費の見込み額が示されました。その報告を受け、建築費の上昇を知り、本市として、この内容の信憑性を確認すべく、近年の類似施設の入札状況などの調査を開始いたしました。

    その後、7月末に堺市や小田原市などにおいて類似施設の入札があり、その状況も踏まえ、設計者からの報告はおおむね信頼できるものと判断し、対応策の検討を開始したものでございます。このことにつきましては、9月29日に書面にて報告をさせていただいたところでございます。

    その後、検討を重ね、今回、その検討内容を具体的にお示しできる状況になったことから、報告をさせていただいているものでございます。
    井上浩一公共施設部長

  • 総合文化施設の整備に係る費用は、さきの委員協議会で整備費が改めて示されましたが、土地代も含め、幾らぐらいになるのでしょうか。お伺いいたします。

    また、整備費の高騰から機能の一部見直しを行うということですが、さらなる整備費のコスト削減はできないのでしょうか。そして、新たな財源確保策として、どのようなことを実施していく考えなのか、お伺いいたします。

  • まず、総合文化施設の整備に係る費用でございますが、現時点での見直し後の見込み額で、施設整備費が約131億円、土地代が約74億円、総額で約205億円となります。

    次に、さらなる整備費のコスト削減についてでございますが、総合文化施設整備計画でお示しした施設内容は、これまで、市議会や市民からさまざまな御意見をいただき、積み上げてきたものでございます。大幅に施設機能を変更することになれば、計画の抜本的な見直しとなって、市駅周辺の再整備のおくれにもつながるとともに、事業展開や施設運営にも大きな影響を及ぼし、十分な集客やにぎわいを生み出せないおそれもあります。そのため、整備計画の基本コンセプトを損なわない範囲での見直し案について提示させていただいたものでございます。

    最後に、新たな財源確保策についてでございますが、ふるさと納税制度の活用などで広く寄附を募りたいと考えており、積極的に寄附を募る観点から、例えば、施設内に市民や事業者のネームプレートを掲示するなど、顕彰の仕組みも含めて検討しているところでございます。また、インターネットを活用した資金調達手法なども検討いたしており、一定の整理ができましたら議会にお示しさせていただきたいと考えております。
    宮本勝裕地域振興部長

  • 総合文化施設の総額が200億円を超える非常に大きな額に膨れ上がっている中、これ以上の整備費の削減が難しいということであれば、先般に示された見込み額では受け入れがたい状況だと言わざるを得ません。

    先日の建設委員協議会では、附帯民間施設についても、面積を680平米から250平米に縮減するという報告がありました。正直、250平米程度の附帯民間施設なら、にぎわいの創出も期待できないと思います。であれば、さらなるコスト削減のために、いっそなくしてしまってもいいんじゃないでしょうか。

    そこで、附帯民間施設に対しての考え方と必要性、そして、250平米の整備コストについて、お伺いいたします。

  • 総合文化施設に附帯する民間施設につきましては、にぎわいを補完できる施設の整備を検討しており、その内容につきましては、整理できた段階で改めて市議会にお示しし、御意見をお伺いしたいと考えております。

    なお、250平米の附帯民間施設を整備するための整備費につきましては、約1億8,500万円を見込んでおります。
    宮本勝裕地域振興部長

  • これまでの議論でも、附帯民間施設については、単独でもにぎわいが創出されるレベルのもの、そういう話もありましたし、今のままでいくのであれば、廃止、縮小も含め、見直すべきではないかと思います。

    さて、総合文化施設の整備の際、施設から府道京都守口線の歩道橋までの間に歩行者デッキが整備されますが、総合文化施設の利用者に府道京都守口線を安全かつ円滑に横断していただく観点から、歩行者デッキの整備については、一定理解できます。しかし、枚方市駅から府道京都守口線までの歩行者デッキの設置については、私は疑問に感じているところです。

    現在、市では、市駅周辺再整備ビジョンの中で、歩行者デッキも含め、歩行者動線の検討を行っていると聞いていますが、その検討内容について、お伺いいたします。

  • 枚方市駅から新町2丁目地区への歩行者動線につきましては、現在、将来の駅前広場拡張の検討とあわせまして、歩行者デッキの設置や歩道の拡幅などを含めた整備方法及び整備時期について検討しております。

    デッキの設置には、市駅中央改札口からの上下移動が少なく、安全に文化芸術拠点まで移動できるメリットがありますが、地下埋設物や市駅及び周辺建物との高さ調整などの技術的な課題、デッキ下の道路空間や沿道のにぎわいへの影響などが考えられますことから、さまざまな視点で検討を行っているところでございます。

    なお、総合文化施設の供用に合わせ、枚方市駅から新町2丁目地区の区間につきましては、歩道の拡幅など、歩行者の安全を最優先に対策を行っていきたいと考えております。
    小山 隆土木部長

  • 枚方市駅から府道京都守口線までの歩行者動線については、市駅周辺再整備ビジョンの中でデッキの設置も含めて検討されているとのことですが、今の道路の幅の中に歩行者デッキを設置することは、ビジョンのコンセプトである市駅周辺のにぎわい創出にマイナスとなることから必要ないと私は申し上げ、要望としておきます。

    次に、総合文化施設整備予定地の周辺施設について、質問をいたします。

    総合文化施設整備予定地の周辺施設にメセナひらかた会館とラポールひらかたがありまして、それぞれの施設で会議室等を有しており、類似する施設と考えられます。メセナひらかた会館の利用率は約55%、ラポールひらかたの利用率は約53%と、どちらの施設も決して高い利用率とは言えません。今後、総合文化施設を整備し、管理運営することになれば、3つの施設に係るランニングコストは相当なものとなります。

    メセナひらかた会館は、平成17年、当時の雇用・能力開発機構から低廉な価格で有償譲渡されたとお聞きしています。譲渡を受け入れる際、何か条件等はあったのか、お伺いいたします。

    また、公共施設については、一般的に夜間の利用が少ないと思いますが、メセナひらかた会館の時間帯別の利用率についてはどうなっているのか、お聞かせください。

    それからまた、今後のメセナひらかた会館のあり方について、どのように考えているのか、見解をお伺いいたします。

  • メセナひらかた会館につきましては、平成17年に当時の雇用・能力開発機構から588万円で譲渡を受け、その際交わした売買契約の中の特約条件で、平成34年10月までは現状の利用形態を継続し、維持管理を行うことが盛り込まれております。

    また、メセナひらかた会館の時間帯別の利用率は、平成25・26年度の実績ですが、夜間は30%前後と低いものの、午前、午後につきましては、ともに70%前後となっておりまして、市民の文化活動等を支援する施設として、多くの方々に利用されております。
    佐藤伸彦市民安全部長

  • 総合文化会館の整備につきましては、メセナひらかた会館等の周辺施設の会議室利用を踏まえ、必要最低限の会議室を備えた整備計画となっております。こうしたことから、総合文化施設の整備後におきましては、メセナひらかた会館の会議室の有効活用を図っていきたいと考えております。
    宮本勝裕地域振興部長
  • 総合文化施設の整備に当たり、その周辺の類似施設であるメセナひらかた会館については、平成34年10月以降、市の判断で廃止や売却等が可能であると思います。今後、廃止も含めた施設のあり方を検討するよう要望しておきます。